モーショングラフィックステンプレートの修正方法

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Premiere Proのモーショングラフィックステンプレートは簡単にカスタマイズできるってご存じですか?この記事では既存のモーショングラフィックステンプレートをAfter Effectsで開いて自由にカスタマイズする方法について解説します。人が作ったテンプレートの中身をのぞくことはスキルアップの早道でもありますのでAfter Effectsに不慣れな方も是非チャレンジしてみてください。

モーショングラフィックステンプレートをAfter Effectsで開く

エッセンシャルグラフィックスの参照タブを開くとプリインストールされたテンプレートの一覧が表示されます。サムネイルのサイズが2種類あることに気づいた人もいると思いますが、これはテンプレートがPremiere Proで作られたモノかAfter Effectsで作られたモノかの違いで、一回り小さく表示されている方がAfter Effectsで作られたテンプレです。今回は“Abstract Liquid Title”という奴を選択してみます。

テンプレートをタイムラインにドロップすると少しローディングで待たされたあとに、プロジェクトパネルにクリップが生成されます。エッセンシャルグラフィックスの編集タブを見ると編集可能なパラメータが表示され、ココからテキストを打ち換えたりできます。逆に言うとココに用意されていない項目に関してはPremiere Pro側から変更することはできません。

このテンプレートの場合、背景の色を変更できるようになっていますが、このままでは背景を透明な状態にして別の背景に乗せるということはできません。背景色をグリーンに設定してクロマキーで抜くという力技も可能ですが、あえてAfter Effectsで開いて中を拝見したいと思います。

Premiere Proの保存先を確認すると、新たに[Motion Graphics Template Media]というフォルダが作られ、拡張子が .aegraphic という見慣れないファイルができています。実はこのファイル After Effects で開いて自由に変更を加えることが可能です。このファイルを After Effects で開くと抽出先というのを聞いてくるので、フォルダを指定して抽出をクリックします。

無事にAfter Effectsでプロジェクトを開くことが出来ましたが、よく見ると「エクスプレッションエラー」が表示されています。これはテンプレートが英語版で作られているために起きるエラーです。基本的にテンプレートファイルの多くは汎用性を考えて英語で作られているので日本語環境で開いても完全に再現することは難しいです。対処方法としてはプロジェクトで使用されているエクスプレッションを直接書き換えて修正するか、After Effectsの言語設定を英語に変更してから立ち上げることで正常に開くことができます。After Effectsの英語版への切り替えはとても簡単ですので「どうしても英語が嫌い」という方以外は英語版で開く方が話が早いと思います。

After Effectsの言語設定を英語に切り替える手順

テキストエディターなどで以下の名前でファイルを作成します。本文は空白でかまいません。

ae_force_english.txt

Macユーザーは書類フォルダに、
Windowsならドキュメントフォルダに配置します。

ドキュメントフォルダに「ae_force_english.txt」というファイルがある状態でAfter Effectsを再起動すると英語版として立ち上がります。(普段は「Ae英語化」みたいな名前のフォルダに入れておいて、英語版で起動したいときだけフォルダから出すという使い方がおススメです)

英語版で起動しなおしたら[Master_Comp]を見てみます。一番下の「BG」と書かれたレイヤーの目玉アイコンをオフにして背景を非表示にしてみます。
[Window/Essential Graphics]を開くとテンプレート用のパラメーターが表示されます。とりあえずタイトルテキストに変更を加えます。もしくは「TEXT」という名前のコンポジションを開いてテキストレイヤーを直接編集してもOKです。あちこち触ってみると勉強になると思います。

折角なのでもう少しカスタマイズしましょう。
登場のアニメーションは素敵ですが、この配色のままでは少しクセが強いので、最終的に白文字でシンプルに決まるようにしたいと思います。それぞれの文字の上にシェイプをフェードインさせ、トラックマットのスイッチを入れておきます。トラックマットはそのレイヤーより下層にあるレイヤーの形で切り抜くことができる機能です。

ダイナミックリンクでPremiere Proに読み込む

完成したら再びPremiere Proに読み込みます。
[ファイル/Adobe Dynamic Link/After Effectsコンポジションを読み込み]でAfter Effectsプロジェクトを選択し先程の Master_Comp を読み込みます。モーショングラフィックステンプレートではないのでPremiere Proの中で変更を加えることはできませんが、その代わり[右クリック/オリジナルを編集]でいつでもAfter Effectsに戻って変更を加えることができます。

いかがでしょうか。
これなら背景やサイズを自由に変更することができて汎用性が高まった感じがしますよね。レイヤーを複製してブラーをかけたりすると更にイイ感じです。

After Effectsからモーショングラフィックステンプレートとして保存することも可能ですが、既存のテンプレートをカスタマイズして再配付したりすると利用規約違反となる可能性が高いので取り扱いには注意しましょう。

今回は以上です。最後までお読みいただき有難うございます。

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